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中小企業の働き方改革を支援するGoogleWorkspaceとは

中小企業にとって働き方改革は今取り組むべき大きな課題の一つに挙げられるのではないでしょうか。

多様な働き方の実現や、残業時間の上限、年次有給休暇の確実な取得、同一労働同一賃金など働き方改革を実現するためにはこれまでの仕事の進め方からの変化が求められます。

これまで以上に「仕事の効率化」「労働生産性」が重要になり、それを実現する様々なCloudサービスが生まれています。

中でもGoogleが提供する業務コミュニケーションツール「GoogleWorkspace」はGmail・Googleカレンダー・GoogleDriveなど多くの方が使い慣れたサービスをはじめ、仕事を効率化し労働生産性を高める便利な機能一式が備わっており働き方改革実現を支援してくれるサービスです。

無料版もありますが、法人向け有料版GoogleWorkspace活用メリットなど自分自身の活用経験や導入支援経験を踏まえ解説します。

※中小企業の働き方改革については厚生労働省働き方改革特設サイトを参照

GoogleWorkspace活用のメリット

GoogleWorkspace
法人向けGoogleWorkspaceのメリットを解説します。

  • テレワークを推進し多様な働き方を実現
  • セキュリティに優れている
  • 運用のしやすさ
  • 使いやすさ
  • 他のGoogleサービスとの連携

テレワークを推進しどこからでも仕事が可能

働き方改革を実現するためにデジタル化は欠かせません。

昭和や平成の電話やFAX、紙をベースとした仕事の進め方では業務の効率を上げることは難しくデジタル化への変革が求められています。

GoogleWorkspaceはCloud上で提供されるサービスでドキュメントの保存や更新、メンバー同志のコミュニケーションをオンラインで完結するため、通信環境とパソコンさえあればどこからでも仕事が可能となりテレワーク実現手段として適しています。

ドキュメントの同時編集や共有、Drive内ドキュメントの検索、メールやChat、GoogleMeetによるビデオ会議などテレワークを行う基本機能が備わっています。

リモートワーク

セキュリティ面でも優れている

Google検索やYouTube、Googleマップその他Googleが提供する多くのサービスと同じインフラ上でGoogleWorkspaceは提供されています。

Gmailのスパムを99.9%の精度で検出したり、添付ファイルの自動ウイルススキャン、保管データ全ての暗号化などGoogleの技術によりセキュリティが担保されています。

世界的に普及したGoogleの各サービスから個人情報が漏洩したなど聞いたことがないと思いますが、Googleはセキュリティに多額の予算を投入しておりGoogleWorkspaceを安心して利用することができます。

また誰がいつログインしどこから情報へアクセスしたのか、誰がどのファイルを閲覧し編集し印刷しダウンロードしたのか、更にユーザーが消去したメールを復元するなどGWS(GoogleWorkspace)の上で様々な監査が可能。

ユーザーがID・PWだけでどこからでもアクセスできるとすればIT担当者は不正アクセスを懸念すると思います。

GWSでユーザーが2段階認証を使用しているか、どこのIPから、どこの国から、会社が配った端末からアクセスしているかなどによってアクセスを許可するしないを細かく管理することもできます。

外部からの脅威だけでなく、社内ユーザーの監査など中小企業のセキュリティ管理にも優れています。
セキュリティ

専任IT管理者を置けない中小企業でも運用がしやすい

中小企業にとって専任IT担当者がいない、IT担当者を配置する余裕がないなどがIT導入の壁となるケースが多いのではないでしょうか。

IT担当者の業務は端末やアプリの管理・ストレージ・通信回線・IDやパスワードの管理など多岐に渡ります。

GoogleWorkspaceは定期アップデート・インストール・セキュリティなど管理運用もしやすくIT担当者の負担を軽減。

GWS(GoogleWorkspace)だけでなく、Windowsへのログイン、Google以外のCloudサービス(他社製品へのログイン)もGWSのID・PWでログインができ、ユーザーもそれぞれ覚えるが必要なく、IT管理者はユーザーがID・PWを忘れたとの問合せに悩まされずに済みます。

中小企業の導入のしやすさなどメリットがあり働き方改革の推進に適してます。

使いやすい上作業効率も向上

導入後登録ユーザー誰もが使いやすいインターフェースとなっていて管理者による説明負荷が軽減されます。

資料作成にしても、Googleドキュメントやスプレッドシート、スライドなどOfficeソフトに対応したサービスが用意されていて、他のユーザーとの同時編集も可能。

作成し保存されたドキュメントもGoogleの強みである検索機能を活用しすぐに探し出すことができるため作業効率の向上など、デジタルのメリットを享受できます。

社内外とのコミュニケーションにChat機能(プランにより外部とは不可)を活用することもでき、また法人向けGoogleWorkspaceの大きな特徴としてGmailに自社ドメインを使用することができます。

パソコンでもスマートフォンでも会社のアドレスで業務が可能でメールの内容も暗号化されており安全性にも優れています。

他のGoogleサービスとの連携

Googleの他のサービスを利用する際にGWS(GoogleWorkspace)で使用するアカウントを認証アカウントとして使用することができるため利便性が高まります。

GoogleCloudでシステム構築し運用するにはGoogleアカウントが必要となりますが、他のGoogleサービスとのシームレスな連携等、メリットとして挙げられます。

Googleアナリティクスのデータを同じGoogleサービスのBIツールであるデータポータルで可視化する際などに利用できます。

自社のWEBサイトはどこの中小企業でもお持ちだと思いますが、サイト運営を行う上でもGoogleWorkspaceのアカウントでBIツールを通じユーザーデータの見える化自動化など働き方改革の推進が可能です。

GoogleWorkspaceはMicrosoftのOffice365と比較されることが多いですが、こういった面でも導入するメリットがあります。

GoogleWorkspaceの具体的な機能

    Gmail

  • 法人アドレスの使用が可能(無料版との違い)でスマートフォンでも法人アドレスの利用可能
  • 99.9%の迷惑メールやウイルスブロック
  • メールボックスがほぼ無制限
  • 本文や添付ファイルの中身まで検索可能
    Googleカレンダー

  • メンバーの予定や会議参加者・会議室・備品の予約や空状況までひとつの画面で簡単に行える
  • AIが予定調整を高速化し日程調整雑務から解放
  • カレンダーにGoogleドライブ内資料のリンク貼り付けなど会議に必要な情報へ簡単にアクセス可能
    GoogleMeet(ビデオ会議機能)

  • ブラウザがあれば利用可能(ソフトのインストール必要なし)
  • ノイズキャンセリング機能で雑音を消せる
  • GoogleカレンダーやChatから招待が可能。会議URLでの招待も可能。招待された側もインストール不要
    Chat

  • 社内外のメンバーとのコミュニケーション※BusinessStarterプランは社内のみ
  • 企業として公式なツールとして利用(LINEなど個人のメッセンジャーツールの利用はリスクが高い)
  • Googleドライブとも連携しチャットの中でドキュメント資料の共有もできる
    Googleドライブ

  • クラウド上で各種ドキュメント保存(契約プランにより容量が異なる)
  • 社外からパソコン・モバイルどこからでも情報にアクセスできる
  • ドキュメントはじめ保存したデータを検索可能
    共有ドライブ

  • 部署やチームごとなどの共有Drive。アクセス権限の設定で情報の管理が可能
    ドキュメントの同時編集機能

  • ドキュメント・スプレッドシート・スライド(OfficeのWord・Excel・PowerPoint)を社内外複数のユーザーで同時編集が可能。社外含めアクセス権限を付与し管理可能

GoogleWorkspaceのプランと料金

エディションは複数ありますが、大きく分けて2つのファミリーに分類されます。

  • Businessファミリー  :一般向け
  • Enterpriseファミリー  :大企業向け

プランにより料金は異なりますが、中小企業など一般向けはGoogleWorkspace Businessの中から自社に適したエディションの選択となります。

但し300ライセンスまでがBusinessのライセンス限度となり、301ライセンス以上必要な場合は上位ファミリーとなるEnterpriseでの契約が必要となります。

Microsoft365を含めた料金プラン比較は「GoogleWorkspaceとMicrosoft365 どちらを選ぶ?」をご覧ください。

まとめ

中小企業の働き方改革には紙や電話に代表される古い仕事の進め方からの脱却しデジタル化が求められます。

その上で、GoogleWorkspace導入のメリットを解説しました。

働き方改革に取り組む上ではじめに必要な機能が備わっていること、使いやすさ、更に中小企業にとってネックとなるIT担当者不足に対する管理上の負荷が軽減されること、Cloud導入によるセキュリティの安全性などメリットがあります。

全員が使いこなし全社に利用を定着させることが重要で、そのためには経営者が先頭に立ち浸透させることが重要です。

働き方改革を進めることは、社員の定着や採用活動に今後大きな影響が予想されます。

是非全社を挙げて取り組んで頂きたい課題です。

この記事が参考になれば幸いです。