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中小企業の社員がリスキリングでDX時代に成長する秘訣

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社会人の学び直しとして「リスキリング(reskilling)」が注目されています。

「re」 +「skilling」で「reskilling」、仕事をしながらスキルの再構築をすることを意味し世の中のDX(デジタルトランスフォーメーション)が進展する中、大学や高校で学んだ知識に、新しい時代の新しい知識、時代に即した学びを通じビジネスに対応することが今求められています。

DX推進が社会全体に浸透する中、学生時代に学んだ知識だけでは通用し辛くビジネス従事者全体つまり企業規模の大小は関係なく中小企業の社員にもリスキリングが求められています。

DXの進展と共に必要なスキルとは何かを自分自身で考え社員が身に着け成長することで、企業も同時に成長することができます。

そんなにDX化が進んでいるの?、中小企業の社員としては何を学べばいいのか、どうしたらいいのかと悩まれることもあるかもしれません。

IT業界での中小企業や大企業のクラウド導入相談をはじめ、業務効率化・生産性の向上への経験や自分自身のクラウドサービス活用経験など、中小企業社員のリスキリングのヒントとなればと思い経験談も交え解説します。

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右肩上がりのクラウド化

現在業務フローの中に紙による業務が含まれていますか?

デジタル化を進めないとDX推進は難しく、一番はじめに手をつけるべきは紙による業務の廃止です。

その前にDXと言われても、、よくわからないと思われるかもしれません。

DXを簡潔に説明すると、IT技術を活用して新しい商品・サービスを生み出し消費者の生活を向上させたり、ビジネスモデル・組織、社会の変革を実現するということになります。

DXに向け業務がIT化されクラウド上で完結する時代へ基盤構築など着手する企業が急増しており、これまでの紙をベースとした業務では効率が悪く生産性が上がらず完全に世の中から取り残され企業としての存続も危うくなります。

自分の仕事をデジタル化し、クラウドを活用し生産性を向上させ空いた時間を新しい領域の仕事に費やし新たな価値創造をする、そのための第一歩としては下記のようなクラウド上の業務アプリケーションツールの活用をお勧めします。

かつてエクセルやワードなどのデータはPCに保存していましたが、現在クラウド上で保存し共有するという概念に変化し、その他のオンラインツールもパッケージ化された便利なサービスとなっています。

これらのクラウドサービス導入企業が非常に増えており、使い倒すことでクラウド上で基本業務が完結できることを体感すると同時に自分自身の担当業務をクラウドを通じ、どのように生産性の向上ができるのかをイメージしやすくなります。

自分自身、このサービスを使用し完全リモート業務が実現できており毎日出社する通勤時間・費用の削減や、社内外のメンバーとのコミュニケーションやコラボレーションも実現できています。

ツールの導入以外にクラウド化に向けた世の中の動きとして実体験から企業からご相談いただいた内容を一部ご紹介します。

  • 紙ベースドキュメントのデジタル化やクラウド管理で検索とピックアップを実現したい
  • 事業部ごとに別れた社内サーバをクラウド化し一元管理し全社で共有できるよにしたい
  • 取引実績や問い合わせ内容をデータ化し独自指標で分析を行えるようにしたい
  • クラウドの業務アプリを導入しデジタル上で業務を完結できるようにしたい など

2025年の崖とも言われていますがこれまでの古い時代のシステムをクラウドを活用し一新し、DX推進を実現したいなどのご要望を多々頂き、また業界全体が右肩上がりの状態で世の中の大きな変化を感じます。

参考:経済産業省 DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~

携帯電話に例えれば、ガラケーからスマホに一気に変わったような世の中の変化と似ているかも知れません。

では、中小企業社員としてはどうすればいいのか、、を考えてみます。

DX時代の中小企業社員に求められるもの

DX推進の中で社会にクラウド化が進展していることをご紹介しました。

では現在の業務効率アップにつながるもの、生産性向上で空いた時間で新たな価値創造に必要なものなど何を身に着けるか、リスキリング(reskilling)として何を学ぶかですが、現場の実務経験を踏まえ自ら考える必要があります。

日々業務を行いながら課題を把握しているでしょうか。

課題を解決しようと考えた場合、現在ネット検索すれば必要な有益情報が無料で閲覧できる時代です。

ネットの情報は誰にでも検索ができ、企業規模の大小に関わらず中小企業社員の方もどんな課題があり、解決するために何を学ぶべきかが大まかに理解できていれば自分自身で情報を発見できます。

そのため、自分自身の課題認識力が重要です。

業務の生産性を上げ新たな価値を創造するために何が自分に足りていないのかを認識しリスキリングとして学ぶ領域を決めて進めると考えてください。

リスキリングで自分の成長のチャンスをつかむ

営業職や販売職を例にリスキリングを考えてみます。

商品・サービスを売ることが仕事ですが、新規開拓営業であればWEBマーケティングを学び集客しそこからの商談機会の獲得であったり、販売職であればEC販売で売上アップを実現する、そのために学ぶのもひとつです。

今の時代に新規開拓の電話セールスなどやっていては怪しい会社だと思われる可能性が高く、WEBの活用で商談機会を獲得するなどがこれからの営業だと言えます。

もちろん社内のマーケティング部門がある場合は、WEB集客の基礎知識を学び「営業の現場経験」「販売の現場経験」をコンテンツ作成に反映するなど社内連携も一つです。

中小企業ではマーケティング専任担当を配置できていないケースも多く、サブ業務として営業職や販売職、または管理部門の職種の人がWEB集客に携わり成長するのもひとつです。

ネット検索するとスクールなどもみつけることができます。

リスキリングを行うことで新しい領域の業務経験と共に自分の成長が実現でき、結果会社の成長につながります。

補足ですが、「リスキリング」と似た言葉で「リカレント」教育が挙げられますが、これは職を離れ大学などで勉強し直し別の仕事についたりすることを指します。

リスキリングは仕事を続けながらDX時代の新しいスキルの再構築を行うことを意味します。

クラウドを使うとマーケティング業務も効率化

クラウド上のサービス活用でWEB集客後のユーザーレポートなども相当手間が省けるようになっています。

ひと昔前であればアクセス解析ツールから必要な情報をダウンロードし集計後レポート用にパワーポイントなどに貼り付けていましたが、現在はクラウド上の無料BIツール(Business Intelligenceツール)を活用すると日々自社サイト上のユーザーの状況を自動で可視化することができるようになっています。

参考:Google社BIツール Looker Studio(旧データポータル)

外部の企業に毎月依頼している有料の基本レポート作成費用の削減も可能です。

データの集計はあくまでも単純作業であり、見える化されたデータから新しい発見をし、よりよい成果を生み出すために頭を使う仕事が本来のマーケティング業務で、データから課題を読み解き新しい施策に生かすなどを行うことで自分自身の成長につながります。

こういったBIツールの導入によりマーケティング業務の時間の効率化も実現されるようになっています。

まとめ

DX(デジタルトランスフォーメーション)時代の中小企業社員のリスキリングという言葉だけ考えると難しく感じるかも知れません。

しかし、実際にクラウド上のビジネスアプリケーションサービスに慣れ、課題を踏まえ検索で情報を集め日々の業務の効率化を実践することのひとつひとつの積み重ねがリスキリングにつながります。

企業に属していると会社が様々な研修を用意してくれますが、研修は過去からの継承であり、リスキリングは世の中に新しく出てきたサービスなどを自分の仕事に取り入れ事業や顧客に新しい価値提供をすることを念頭に新しい時代に対応するための学びであると考えるのが適切です。

DX時代にどう生き抜くか、そのために時代がどう変化していて自社の業務を踏まえ何を学ぶ必要があるのかを念頭にリスキリングを継続することが重要で自分自身も学び続けています。

この記事が、中小企業社員のリスキリングの参考になれば幸いです。